「画家として生きる」


芸術の価値は 値段ではない
画業60年に なろうとしている今
一芸に生きる無名の画家にとっては大変である

貧乏の中で六十年 
米櫃に米が無くなる
それは餓死へとつづく

僕は裸足の放浪者だと思っている

何かに関心を抱いたら とことん調べ上げないと 気がすまない
こだわりの源流は 森羅万象への 飽くなき好奇心
自然界の精霊たちに 教えを請いながら

感性の寿命を 延ばす方法をひたすら祈願し感謝を忘れずに

ただ ただ 自らの心に触れる作品と
天国にいるはずの「おやじ」に届く絵を描きたい

無い臑を齧った思いをのせて
百年後の開花を信じて止まない

豪一